家族で宮津旅行   (4)

 1月半ば、天橋立に行ってきました。冬の日本海は鈍(にび)色。暗く濃く深みのある色彩のこの海が、私はとても好きです。最近京都府のホームページで見られるショートムービー「もうひとつの京都」に出演しているのですが、その撮影以来の再訪。

 今年のお正月三が日は京都市内も20センチ超の積雪で、お楽しみの予定があれこれキャンセルになり, 鬱憤が溜まっていたのでした(そういう方も多かったと思う)。しかもわが家、元日早々ボイラーが壊れるという事件も起き、予想外の冷水生活に。なので体も心もあっためようと、週末急に思いついて小さい旅に出ることにしたのです。

「おいしい魚を食べたい」という夫と娘の意見を受け、宮津の温泉宿に当日の朝電話し、運よくお部屋をとることができました。2時間ほどの車での道中、グレーの濃淡で水墨画のようにも見える風景を楽しみ、到着してすぐに宮津駅前の食堂で海鮮丼にありつき(われながらがつがつしているなあ)、そのあと宿に入りました。

 お部屋に通され一息ついて、窓から外を眺めていると、下の舗道を振袖姿の娘さんたちが。成人式の式典が終わったところだったよう。冬の日本海を背景に色とりどりの新成人が通過していきます。なんとも華やかな眺め。おめでとうおめでとう! 家族で楽しく見送りました(うちの娘はあと12年かあ)。

 温泉にとっぷりつかり、ブリしゃぶやカニなど海の幸をたんといただき、ぐっすり眠った翌日は天橋立散歩です。それにしてもくるくる変わる天候だこと。雲が忙しそう。晴れてたかと思えば黒雲がわき雷が鳴り、あられが落ちてきて大雪に変わり、また陽が差して…。

 寒くても適度な混み具合がうれしいね。みなさん震えながらも顔は笑ってる。娘も息子も松林をきゃあきゃあ楽しそうに走り回っています。対岸の山の冠雪に陽が当たって美しいなあ。

 先々の旅行の予定が立てられないのは仕事柄、というより性格なのです。でもこんな思いつきの旅行って大好き。京都はそんな気まぐれに充分応えてくれる土地だなと実感しています。

 

 

 

 

(2015.1.22.     京都新聞掲載)